夢日記 6月4日

変な夢を見た。

 

「大学の卒業式」という設定だったが、中学時代の友人と高校時代の友人が学校にいて、学校自体は中学校だった。「大学の卒業式」という設定のはずなのに、僕は25歳で、結婚もしていた。

卒業のお祝い行事だと言って、先生たちが市民会館へ僕たち生徒を先導し(生徒もみんないい大人なのに)、そこでズートピアのキャラクター「ジュディ」のライブを見た。ご存知ではない人のために言うが、ズートピアとはディズニーのアニメ映画のことで、その作中で歌手をやっているのはジュディというキャラクターではなくガゼルというキャラクターなのだけど、夢の中ではなぜかジュディが来ていて、ジュディがステージで歌っていた。ジュディはウサギです。

 

ライブの前の話になるが、市民会館の玄関前で、生徒たちは先生に身なり点検をされた。僕は結婚指輪をしていたので、それをいったん外された。結婚指輪をしていることを友だちに冷やかされた(再三いうがみんな大人なのだけど、反応がまるで中学生だった)

ポケットにも、5、6個指輪が入っていた。全部結婚指輪だった。謎。先生に全部出すように言われて出した。友だち、というより、そこまで親しくはないクラスメイトたち数名が、ポケットに入ってたほうの指輪を横から取り上げてジロジロと眺めた。リア充グループ間で指輪をたらい回しにして、僕はやめてほしかったのだけど言えなかった。すると指輪のひとつを道に落とされてしまった。それは線の細い指輪で、落としたとたんに壊れてしまったのだけど、僕は壊れたのがみんなに見えないように急いで拾った。リア充グループの女の子が「こわれたー?」と聞いたが、僕は「大丈夫、壊れてない」と嘘をついた。

 

身なり点検後にホールに入り、ライブを見た。仲のいい友だち同士で席を確保した。これまたリア充グループの子たちが、ライブの様子を動画で撮影していた。僕と僕の友人たちは、僕達のことは動画で撮らないでほしいとお願いしたが、後で撮られていたことを知って、僕たちは陰でリア充グループの文句を言った。

 

ライブが終わったら学校に戻り、そのまま解散だった。翌日からは教室に入れないので、机の中やロッカーの中の荷物は全部持ち帰らなければいけなかった。だいたいの生徒が卒業式までに少しずつ持ち帰っていたのですぐに帰宅したが、僕は机の中もロッカーの中も溢れんばかりの物が残っていた。夏休み前に荷物を一気に持ち帰る小学生なんてレベルじゃなかった。おおよそ持ち帰れないくらいの量だった。過去の新聞とかテストの答案とかもあって、もういらないから捨ててもいいのだけど、いまゴミ箱にゴミを捨てたら先生に怒られるのではないかとなんとなく思って、捨てられなかった。

 

仲のいい友だちの少数名も荷物が多くてまとめるのに時間がかかっていたが、その他に教室に残っているのは例のリア充グループだけだった。お喋りをするために残っている。僕は荷物を片付けながら、なんとなくリア充グループの話を聞いていた。

ジョジョの奇妙な冒険」の映画が公開されるが、特別前売り券というものがオトクで、ポルナレフというキャラクターの限定フィギュアが前売り券の特典として付くのだと、とあるリア充が興奮して話していた。精巧なフィギュアらしく、このフィギュア付きの前売り券は100万円するらしい。あほか。

現実ではオタクは時にリア充にバカにされるが、この夢の中ではリア充でも普通に、まるでEXILEのごとくアニメやフィギュアが当たり前のように寛容されていて、リア充たちは皆、フィギュア付きの100万円の映画前売り券を「安いほうだ」「お得だ」と口を揃えて言っていた。ちなみにフィギュアになっているキャラクター・ポルナレフは主人公でもなんでもない。そんなものに100万も出せるか。バブル期かよと僕は思った。

 

机の中のものを片付けて、今度はロッカーに手をつけようとすると、誰がやったのかみんなのロッカーの中身が床にぶちまけられていた。僕はこの中から僕のものを選別しなければならなかった。

絵がたくさん散らばっていた。僕が授業中に落書きしたり、美術の授業で描いたりしたものだった。誰かに見られたかと恥ずかしくなり、急いで拾った。新聞やテストの答案は捨てなかったくせにこれらの絵は捨てようと思った。が、片付けながら懐かしくなって時々手を止めて昔描いた絵を眺めた。

仲のいい友だちがひとり、自身のロッカーを片付けにこちらへ来た。床に散らばった絵を見て、「やしちが描いた絵?」と聞かれた。僕はうなずいて、「昔の絵はおそろしく下手だから見れたくないけど…。ほら、これなんて、大学1年の時の絵だから10年くらい前になるよ」と言った。普通、留年や浪人をしていなければ、大学は18歳で入学して22歳で卒業するが、夢の中の僕の計算上では、15歳で入学して25歳で卒業という計算だった。だけどそれを友だちにおかしいと指摘された。「大学1年の時の絵だったら10年前じゃないだろ」と言われたが、僕はその言葉を理解できなかった。絵に日付も書いており、その日付をさして、「ほら10年前だよ」と言い張った。友だちは、「それじゃあ中学か高校の頃に描いたやつじゃないの?」と言ったが、僕は「中学」「高校」というワードを理解できなかった。夢の中では確かに中学時代高校時代の友人がたくさんいたが(むしろ大学時代に出会った人はひとりも登場しなかった)、夢の中の僕の解釈では、彼らは全員「大学の友だち」だった。

僕は友人に対して、意味がわからないことを言うやつだと思った。

 

荷物をまとめてなんとか家に帰った。家では配偶者が待っていた。僕はこの恋人に、さっきあったできごとを話そうと思ったが、とたんに諸々忘れてしまった。学校から持ち帰った荷物も全部なくなっていた。リア充のクラスメイトに壊された結婚指輪はポケットに入っていて、それだけはバレないようにしようと思った。

 

2人でテレビを見ながらダラダラしていたら、飼い猫のうちの1匹の様子がおかしいことに気づいた。猫を見ると、右前脚が半分から切れていて、血を流していた。僕は短く叫んで、恋人に猫を病院に連れていこうと言った。恋人も足の切れた猫を見て焦って、病院に行く支度をした。

このまま抱っこして連れていくと血がダラダラ垂れ続けてしまう。猫は体全体もガクガク震えていたので、僕は泣きながらバスタオルを取って、猫を包んだ。おくるみに包まれた赤ちゃんみたいだ…、と思っていたら、猫が人間の赤ちゃんになった。すやすやと眠っていて、怪我をしてる様子もなかった。

僕はその人間の赤ちゃんを抱っこして、バタバタと病院に行く準備をしている恋人に、「赤ちゃんが生まれた」と言って赤ちゃんを見せた。恋人は「やったー!」と言って、ふたりで喜んだ。

ちなみに、足を怪我していたはずの猫は普通にいつも通りに戻っていたのだけど、僕達はこの猫が怪我をしていたことをもう忘れていた。

赤ちゃんが生まれた(?)ことに対して、やったーやったーってはしゃいでるところで目が覚めた。

ハッピーエンドだったんだと思う。