夢日記 6月3日

久しぶりにここに書こうかなという夢を見た。

 

僕には娘が生まれていて、僕自身の末の妹にも娘が生まれていた。いとこ同士になる。2歳差くらいで、僕の娘のほうが年上だった。

妹の娘は保育園に入っていないが、僕の娘は保育園に通っていた。娘同士が一緒に遊んでいる時に、おままごとをしながら僕の娘が保育園で習ってきた歌を歌った。「おか~あさん、なあ~に  おか~あさんっていい匂い」っていうあの歌だ。あの歌はまあいい歌だけど、僕は時代錯誤だと思っている。だからなのか、教育テレビでもこの童謡は流れないらしく、保育園に通っていない妹の娘はこの歌を知らなかった。

妹の娘はこの初めて聞く歌をえらく気に入り、僕の娘に全部歌うようせがんだ。何回も歌わせ、妹の娘も歌を覚えた(余談だが僕の娘は少々音痴だった。それなのに妹の娘は完璧にメロディをつかんでいた)

 

娘同士を一緒に遊ばせるたびに、妹の娘はこの歌を歌った。

ある日、公園?みたいなところで、子ども向けのお祭り?のようなものがあった。お祭りにはよく、なんか巨大な風船の乗り物が設置されるじゃないですか。風船の滑り台とか、中に入ってポンポン跳ねて遊ぶやつとか。わかります?僕の地域だけかな…。

とりあえずそういう感じの仮設の遊具がいくつか設置されていて、その遊具の中に何故か巨大な二段ベッドがあった。この二段ベッドは風船で出来ているのではない。ちゃんと木枠で作られていて布団も本物の素材だったが、巨大だった。2段目までは5mほどの高さで、1段につき子ども15名くらいは眠れそうだった。

娘たちはそこの2段目に登り、寝転がってキャッキャウフフしていた。僕の娘が、「布団がいい匂い!」と言って、布団に顔を埋めた。そうしたら妹の娘が、「おか~あさん、な~あに」を歌った。

ふと、2人が下の方を覗き込むと、妹の娘と同い年くらいの小さい男の子が鼻を垂らしながらホケーっと二段ベッドの上にいる娘たちを見上げていた。

僕の娘が「こっちにのぼりたいの?」と声をかけるも、男の子はホケーっとしている。妹の娘は、「ふとんがいい匂いだよ!お母さんの匂いなんだよ」と言ってから、例の歌を歌った。「おか~あさんっていいにおい  洗濯していたにおいでしょ  シャボンの泡のにおいでしょ」の部分を歌った。

男の子は、1段目の布団にぼふんと顔をうずめて匂いをかいだ。そして、「わかんない」と言った。

 

男の子はひとりで祭りに来ていて、このあとはひとりで家に帰った。そこそこ遅い時間になっていたが、親は男の子を叱らなかった。家では母親がちょうど洗濯物をたたんでおり、男の子は、お母さんから洗濯物のいい匂いがするかとさり気なく匂いをかいでみたが、特にいつもと変わらない匂いがした。ご飯の匂いもしなかった。男の子は、ご飯はまだなんだなと思った。

男の子の父親は、洗濯物をたたむ母親のそばに座って、ボケーっとテレビをながめていた。特に面白い番組がないみたいでザッピングをしていた。母親は洗濯物をたたみながらやたらとイライラしていた。男の子が見ている目の前で、母親は急に夫に洗濯物を投げつけた。

「見もしないテレビを見てるくらいだったら、何か手伝ってよ!」と怒鳴る。洗濯物を投げつけられて、父親も頭にきて「仕事で疲れてんだから休日くらい休んでいいだろ!」と怒鳴り返した。そうしたら母親が、「私だって働いてきてるじゃん!まだご飯もできてないし、ひとりだと家事が間に合わない!〇〇(息子の名前?)がお腹をすかせちゃう、可哀想と思わないの!?」とヒステリックに叫んで、泣いた。泣いているのに父親は無情にも「ご飯から作ればいいだろ」と吐き捨て、その言葉にまた母親が憤慨して洗濯物を投げる。

男の子はこの光景を見慣れていて、この日も両親の喧嘩をホケーっとながめていた。特にケンカを止めたいという気持ちもなく、両親が争うのを悲しいとも何とも思っていなかった。

 

翌日もお祭り的なものは続いていた。僕と妹の娘はまた巨大二段ベッドに登ってゴロゴロしていた。男の子もまた、二段ベッドに近づき、下から娘たちをホケーっと見上げた。

妹の娘が男の子に気づき、声をかけた。「お母さんから洗濯物のいい匂いがしたでしょ」と言った。男の子はちょっと考えて、「わかんない」と言った。

僕の娘(僕たち夫婦も、男の子の両親と同じく共働きだった)が、「洗濯物はお父さんがしてるの?」と聞いた。男の子は、「ううん、お母さんがしてる」と答えた。その答えを受けて、妹の娘が「じゃあお母さんから洗濯物の匂いがするんじゃん!ちゃんと匂いしてきたの?」と言った。男の子はちょっと戸惑ってから、やっぱり「わかんない」と言った。妹の娘が言ったことを聞いて、お母さんからいい匂いを感じなかったのは自分がちゃんと匂いをかがなかったからなのかと自分を責めた。お母さんは毎日洗濯もしてるし、ご飯も作ってくれるからいい匂いがするはずなので、妹の娘が「ちゃんと匂いをかがなかった」と言ったのを正解だと思った。

男の子は、お母さんの頑張りを察知できなかったような気がしてきて、初めて悲しい気持ちがして泣いてしまった。娘たちは突然男の子が泣いたのでビックリして二段ベッドから降り、男の子のまわりでオロオロしながら慰めようとした。

子どもたちの様子がおかしいことに妹が気づき(僕は仕事だったのでずっとこの場にはいなくて、妹が2人の面倒を見ていた)、妹は娘たちが男の子を泣かせたのだと思って叱った。妹は男の子のほうにかがんで、「ごめんね」と男の子の頭を撫でた。男の子は、妹から、二段ベッドの布団と同じ洗濯物のいい匂いを感じ取り、なんとなく余計に悲しい気持ちになってまた泣いた。

 

 

という特にオチもない終わりで目が覚めたが、夢というのはまあそうそう落ちないものだろ。

共働き批判なのか、ワンオペ育児批判なのかよくわからない夢だったな。